お久しぶりです。
今回はMMMツアー感想シリーズのラスト、横アリ編です。もちろんネタバレ注意でお願いいたします。
新米から備蓄米まで沢山の聴衆が集ったMMMツアー神奈川公演。とにかく人が多かった。
ホール公演の1つとして選ばれた会場であるが、やはり広い。広い分ステージ見えなかったらどうしようかと思っていたが案外見晴らしが良くて安心した。顔までは見えないもののステージの様子はバッチリ見ることができた。
18:30を数刻過ぎて開演、同時にステージ上方のスクリーンが点灯した。スクリーンはやはりこの会場の広さへの対応だろう。幕張に引き続きスイッチングが素晴らしかったことも記しておこう。
Own Civilization(nano-mile met)
・4月に聴いた時よりも曲としての完成度が高くなって濃度が上がったような印象を受けた。早速だが暗めの演出なのでスクリーンがあって助かった。合間に挟まるスラップもしっかり聴くことができて満足。
フルカラープログラム
・7枚目から7色の虹を作る「7繋ぎ」。ドラムフィルイン→高速のカポ装着→「ようこそッ」の流れの安定感たるや。前回は「ようこそォオオ!」って感じの力強さがあったが、この日のセクシーな「ようこそッ」もまた一興といったところだろうか。
演出で気になったのは虹色に移り変わっていく照明(武道館の時の照明をイメージしてほしい)が使われてなかった点。もしかしたら「虹色に光る幸せ そんなものがなくても」に引っ掛けられているのかもしれない。
シュガーソングとビターステップ
・アウトロ最後の音を残しながらカポを外し、後方ではタカオさんがヘッドホン装着。すっかりお馴染みとなったイントロで大歓声。フロアの横揺れが凄まじかった。この日も蓋然性合理主義ポーズは封印されていた。
このツアーと今年の夏フェス以降は封印期に入るのではないかと踏んでいるので噛みしめるように聴いた。
fake town baby
・ハイハット4カウントから歌い出し。どう足掻いてもかっこいい。前の記事でちょっと不満たれた間奏の激しい照明はこの日の会場にこれ以上ないくらい最高にマッチしていた。奥行きのある会場設定だったので水色の照明が会場奥まで伸びているのが最高にカッコよかった。
mix juiceのいうとおり
・「神奈川の皆さんこんばんは。最後まで自由に楽しんでいってください」から5曲目。この曲が平然と5曲目に来るあたりこのツアー及びバンドの凄いところ。こちらではフルカラーの照明が冒頭から使用されていたのが、2曲目では意図的に使わなかったのではないかという推測を補強してくれる気がする。でないでないでない推測の域。
1サビで田淵さんが全然動いてなくて笑った。ちなみに2サビからは通常運転だった。
デイライ競争楽団
・「ヨッ!」からヘンテコリフ。ギターのタッピングがスクリーンに抜かれるの本当に良き。ライブの流れとしては2曲目から正統派アップテンポ曲が続いていたが、ここで小休止。ちなみにこの1~5曲目までの曲調の移り変わりがDr.Izzyの構成とそっくりでここも深読みポイントな気がした。
フィクションフリーククライシス
・アウトロが止んでドラムソロ→ドラム+ベースセッション→イントロスタートという流れ。スラップが素晴らしい。ステージ暗めで青と白のフラッシュが連続する演出がかっこいい。3人で歌うサビの破壊力がすごい。前回も言ったがサビ頭は田淵さんもメロディを歌うのでマイクの音量が上がっていて、サビ後半のハモリのところまでデカめに聞こえるのがほんとツボ。良い。
「自意識がクライシス迷子!」から添加点火転嫁→大サビの畳み掛けが楽しい。大サビはスクリーンが三分割されて「YouTubeの場違いハミングバードの映像の再来じゃねえか!」って1人で興奮してた。(ただ三分割しただけなのに)最高の演出だった。
ガリレオのショーケース
・お馴染みの3カポ開放弦の歪んだ音とドラムと不審な動きをするベーシストのコンビネーションから始まるのは、今回のツアーセトリ1番の衝撃であろう8曲目ガリレオのショーケース。間奏の謎の動きを斎藤さんが真似たのがハイライト。この日も2人でイチャイチャしてましたね(?)。
あとサビのドラム、モーションがド派手で笑う(左から右に振りかぶってぶっ叩くみたいな流れ)
MIDNIGHT JUNGLE
・ここの曲間が若干短くスマートになってた気がする。繰り出されるのはMIDNIGHT JUNGLE。ガリレオでは全体が明るい(+ベースの人が全方位に走り回る)せいでステージが広く見えるのが、この曲は対照的にステージが暗く引き締まって見える。
(元々めちゃくそうまいけど)4月に聴いた時より明らかに上手くなってたように聴こえた。所謂ライブ定番曲として育っていけそうだと確信させる演奏だった。
サンタクロースは渋滞中
・しばらくの暗転の後「サンタクロース is coming to town」のメロをなぞるようなオリジナルイントロがスタート。ベースにピンスポがあたるところの流れが好き。サビのコーラスが良い。裏声コーラスえろい。早口パートは流石の一言。この時たぶんベース弾いてるのヤバすぎる(語彙力皆無)
それとこの曲はカウベル使うから暗転はそれのセットタイムでもあるんだなと気づいた。
静謐甘美秋暮抒情
・色々感じたことがあった曲。曲間はNHKの時とあまり変わっていなかった。一方でテンポは4月の時より落としていたように聴こえた。この日は普段に比べて斎藤さんの声の調子がよろしくなさそうだったので、そこに配慮したテンポだったのだろうか。音源はある程度のスピード感がモードなムードを演出しているがこの日のテンポは新鮮で、この曲の新しい顔を拝めた気がした。
クローバー
・ギターを変えたためか音のセッティングのためか、ここまでとギターとボーカルの音の聞こえ方が変わった気がした。前の2曲では一瞬ギターの音が出ないミス(アクシデント?)やらがあったがこの曲のアルペジオは完璧な演奏だった。
これは後日気がついたことだが、「雨のせいで〜ただひとつだけ気になることがあるんだが」という部分にツアーセトリの断片が集約されていると感じた。というのは
「雨のせいで=雨は雨のまま(サンタ)/雨、上品なアプローチ気取り全くもって逆効果さ(静謐)」
「おとぎ話=シンデレラ(mix juice/デイライ)、ピーターパン(デイライ)」おとぎ話を無機質なものとするのはユニゾンらしさ?に当てはまる気がする。(?)
「ただ1つだけ気になることが」⇔「大事なことがまだ1つだけわかってない(オーケストラ)」となんだか色んなところに引っかかるのがこのクローバーという曲。色々手がかりになるようなものは見つけたが果たしてこれをどう解釈すれば良いかはわからないので読者の皆様に丸投げしたいと思う(
それと前も言ったがこの曲のシンプルな演出にはグッとくる。このシンプルさこそユニゾンの本質と言って良いだろう。ロックバンドは楽しい。
オーケストラをみにいこう
・暗転の後にオリジナルイントロ。もう最高すぎて最高すぎて語彙力のかけらもない感想しか出てこない。どうあがいてもカウントから曲が始まった瞬間ステージの3人とオレンジバックの背景、照明が作り出す影に涙を堪え切れない。浮かび始めた涙はそのままにして聴いた。
田淵さんの表情が素晴らしかった。CITS円盤のharmonized finaleの笑顔くらい良かった。
そして終わり方、クレッシェンドで締めるみたいな話をどこかで本人たちがしていたが同時に暗転するアイデアが最高。この曲だけまるでおとぎ話の中に迷い込んでしまったかのような空間が広がるのが素晴らしい。初めて聞いた時にシンデレラ城が思い浮かんだとブログに書いたがそれも強ち間違いじゃないのかも。
Dizzy Trickster
・歪んだギターから始まるセッション。ベース→ギターの順で途中に田淵さんによるスイッチング。この曲も比較的BPM落とし目だったような気がした。腕を上げずにはいられなくなるサビに入るところのメロディが大好き。そしてやはりこの曲と次の曲を繋げるという発想にはただただひれ伏すことしかできない。
桜のあと(all quartets lead to the?)
・アウトロ途中、カウントなしで歌い出しに入るパターンはCD音源では再現できないのが辛すぎる(はやく円盤出して)
この表現で伝わるか分からないが、会場に対する支配力が凄かった。シュガーソングでも大いに沸いていたが、この曲がオーディエンスを引き込んだのは間違えなく前の曲からの流れと勢いである。このバンドの、セトリおじさんのライブ作りがいかに凄いかがよくわかる一幕であると言えるだろう。
落ちサビで再びスクリーンが三分割され、クラップに苦悶の表情を浮かべるベースの人がバッチリ映されていたのがよかった。やっぱりあそこは腕上げるだけにしてアンチ一体感おじさんを頷かせたいよね。笑
オンドラムスタカオスズキ
・この日誕生日を迎えたオンドラムスタカオスズキによるドラムソロ。相変わらず圧倒的に楽しい、ノンストップでアトラクトな一幕。
ドラムソロを簡潔にまとめると、ドラムソロ→カーディガン目隠し→ボンゴ&ビブラスラップ(持ってる人かわいい)→ドラムソロ→雄叫び→ドラムソロとなる(多分)。
途中武道館のソロと同じフレーズが入ってたのは意図的なのか貴雄さんの好みなのか…?セトリに武道館曲が多いの考えたら深読みしたくもなってしまう。笑
Invisible Sensation
・ドラムソロからギタボにピンスポ。動から静への転換に思わず息を呑む。歌い出しにワンテンポ溜めがあったことや呼吸や発生の力強さからも若干調子が良くないのかなと思ってしまったことは正直に記しておこう。但し、この歌い出しの圧倒的な美しい立ち姿と歌声に会場からはこの日1番の大歓声が沸いた。
場違いハミングバード
・間髪入れずに絶叫4カウント。広いステージを爆走する田淵智也さんはステージ暗めの演出だったのであんまりよく見えなかった。ただ、ステージ暗めで赤×青の照明はめちゃくちゃかっこよかった。
そしてここでも確か三分割画面が登場。YouTubeにあるポプラツアーの場違いのライブ映像が重なって見えて感動。この映像がメガ進化したみたいな光景が広がっていた
君の瞳に恋してない
・ラスト!からこの曲。大円団の本編ラスト。ステージ後方に幕が落ち背景の色とともに「MODE MOOD MODE」が彩られる演出が印象的。どう足掻いても笑顔になってしまう幸せな曲だ。
ギターソロは斎藤さんと田淵さんの追っかけっこが始まったんだけど可愛いがすぎるって感じで笑った。大サビの歌い出し間に合ってなかったのはご愛嬌。この日も圧倒的な演奏で本編18曲を駆け抜けた。
~encore~
春が来てぼくら
・アンコール1曲目。MIDNIGHT JUNGLEと春が来てぼくらの2曲はずば抜けてバンドとして、曲として完成度が上がっているように感じた。今まで聞いた中ではベストだった。改めてとにかく美しい曲だと感じた。はやくこの曲が軸になるツアーに行きたい。
MC
ここでMC。掻い摘んで書くと(話した内容は大体あってると思うけど言葉は結構違うと思うのでお許しを)
・横アリくん(マスコット)、玄関に置いてバンドマン友達に自慢しようと思ったら近くのセブンで売ってるらしい
・「見たいと思ってくれる人がたくさんいるからアリーナ公演を切ったけど、会場の大きさが大きくても小さくてもやる気は変わりません」
・「ライブないとバチバチに仲悪いけどライブがあるとWANIMAみたいになる(田淵肩組みポーズ)」
・「ということでまたカッコいい曲を作って、変わらずライブをやって行きたいと思います。今日はありがとうございました。」
10% roll, 10% romance
・囁きワンツーカウントからスタート。この曲はもうすっかりバンドの手中に収まったなという印象。OrOrの時よりBPMは落とし気味で高速曲特有のスリリング感は控えめだったが落ち着いた印象を受けた。
やっぱり調子が良くなかったのか、最後のサビの伸ばすところはちょっと短め。まぁ今までが長すぎて凄すぎただけかもしれない。
Cheap Cheap Emdroll
・オマケのラスト1曲。やっぱりこの日はこっち。恒例のマイク遊びでは斎藤さんの横にコーラスマイクを移動させて最後はほぼ向かい合った状態で終了というカオスさ。最後に会場明るくする演出は本当に憎たらしいのでやめてほしい(褒めてる)。徹頭徹尾通常営業な神奈川公演、最高でございました。
2018/06/13 横浜アリーナ
UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2018 MODE MOOD MODE セットリスト
01.Own Civilization (nano-mile met)
02.フルカラープログラム
03.シュガーソングとビターステップ
04.fake town baby
05.mix juiceのいうとおり
06.デイライ協奏楽団
07.フィクションフリーククライシス
08.ガリレオのショーケース
09.MIDNIGHT JUNGLE
10.サンタクロースは渋滞中
11.静謐甘美秋暮抒情
12.クローバー
13.オーケストラを観にいこう
14.Dizzy Trickster
15.桜のあと (all quartets lead to the?)
ドラムソロ
16.Invisible Sensation
17.場違いハミングバード
18.君の瞳に恋してない
encore
19.春が来てぼくら
20.10% roll, 10% romance
21.Cheap Cheap Endroll