UNISON SQUARE GARDEN ツアー MODE MOOD MODE 東京公演2日目
MMMツアー感想記事第二弾。もちろんネタバレ注意な記事なので気を付けてね。
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それでは始めていきます。
SE 絵の具 イズミカワソラ
- Own Civilization(nano-mile met)
まずは1曲目から。今回のツアーセトリは“勝手を知ってる備蓄米”が“ちょい戸惑う”のが面白い。市川の時よりテンポがまとまってた感があった。斎藤さんの動きが割と激しめで良い。
- フルカラープログラム
お馴染みのドラムが刻まれ、斎藤さんが「ようこそォ!」と一言。
ここの繋ぎは「nano-mele met→7枚目→7→7色(虹)→虹を作ってみよう(フルカラープログラム)」ということだと思う。これはライブ当日の朝、セトリプレイリスト聴いてて気がついて心の底からスッキリした。(笑)
余談だが、MMMの曲順予想の記事で2曲目には7と虹(7色)を引っ掛けてフルカラープログラムを匂わせる曲いれてほしいなっていう過去の自分の発言が微妙に回収されるという奇跡も起きた。まあ肝心の予想ではボコボコにされてるんだけれど。(笑)
フルカラーの最後の音を残しながらカポが外される。ノンフィクション→メカトルの時も思ったけど、この技術すごい。タカオさんはヘッドホン装着で3曲目は予想的中のシュガーソング。
イントロの手招きも蓋然性のアレもやらなくなっててちょっと寂しい。セトリ最序盤に持ってきた曲で恒例のアクションをやらないのは、前回は体力温存かなと思ったけど今回のを見ると意図的なような…。
甘いか苦いかは君が決めろよ。ここまでなら誰もがわかるが、「嫌いなもんは嫌い うるせえ黙れ」=“イライラも後悔ももまるごとmix juice”という意味で次の曲とリンクしてるのかなぁと深読みしてみる。
2Aのキメのベースの人のアクションがPVと同じで笑った。(右腕バシッってやるやつ)
この曲で一番好きなのはギター直後の「どこまでが~」のところ。間奏で音詰め込みまくってブチかました後にシンプルなドラムとベースの上に二人の声が乗る感じがかっこいい。
- mix juiceのいうとおり
「東京の皆さんこんばんは」でイントロ。「最後まで自由に楽しんでいってください」とお決まりの言葉から演奏スタート。サビのメロディラインは爽快の一言に尽きる。フルカラーでポップな照明がステージを彩っていて最高に綺麗だった。年々良曲がバンバン増えてセトリがドンドン色濃くなっていくのが最高。
- デイライ競争楽団
「よっ!」から始まるヘンテコリフ。そして謎の柄の照明のおかげかどこかハワイアンなムードを感じた。
“きやすくロックンロールを汚すな”がフルカラーに重なって聞こえるのは言わずもがなであるが“誰も彼もがピーターパンとシンデレラ”がmix juiceの世界観とちょっと重なって聴こえてきたのが今回のツアー通じてのハイライト。
あとベースの人の腕の伸ばし方が面白かった。(よくあるヒーローの変身ポーズみたいな感じ)
- フィクションフリーククライシス
デイライが終わってドラムにピンスポ→そのままドラム、ベース、ギターと乗っかっていくミニセッション。Miss.サンディにくっ付いてるセッションみたいなイメージといえば伝わりやすいかも。前回の記事は記憶が曖昧なまま書いたので誤った記述になってしまった。
この曲はサビで田淵さんもサビ頭のメロディラインを歌うのでマイクのボリュームがちょっと上がるのか、サビ後半のハモりパートもデカく聴こえて面白かった。
A→B→サビの流れの心地よさと破壊力が凄まじい。大サビの3人のアクションが好き。
- ガリレオのショーケース
ビートを刻み始めるとギターも歪んだ音に変わりカポ装着。フルカラーの謎は解けた一方でこちらは未解決。はやく奇跡みたいな解決がしたい。
2番のAメロでブレイクというか、ほぼ無音状態になるアレンジがクールだった。
そしてガニ股で前進・謎パンチを無限に繰り返すベースの人の謎アクションが面白かった、挙句の果てには斎藤さんもガニ股真似してて笑った。ベースの人ばっか見がちだけど間奏中タカオさんと斎藤さんがずっと見合わせながら演奏してたのも印象的だった。相変わらずの仲良しバンド。(笑)
- MIDNIGHT JUNGLE
ガリレオが終わると再びドラムにピンスポがあたってドコドコ、のちハットのカウントからイントロスタート。だった気がする。冒頭の「MIDNIGHT JUNGLE」は音源より溜め気味伸ばし気味でよかった。いつの間にかMIDNIGHT JUNGLEに誘拐されてきたみたいな異世界感。今回のツアーは特にそういった非日常感を至るところから感じた。
この曲はドラムの音の詰め込み方とサビのハモりが好きすぎてついそこに耳がいってしまう。
- サンタクロースは渋滞中
束の間の暗転を挟み、イントロアレンジがスタート。一日も早くライブ音源化されることが望まれる。
早口パートはギター弾いてないのはわかったけどベースはコーラスしながら弾いてたのかな?だとしたらすごすぎる。要確認ポイント。
正直カップリングはこのツアーのセトリに入る余地がないと思い込んでたので完全にやられた。1~9までの流れと11~13の流れをうまく繋いでいる縁の下の力持ち的な役割を十二分にこなしているように思う。流石のセットリストセンス。
- 静謐甘美秋暮抒情
前回は客席の拍手が早めに静まって曲が始まったが、今回はサンタ演奏後の拍手が残る中で曲が始まった。曲の雰囲気がより澄んで聴こえるのは前者な気がするが、9曲目までのスピードと後続の曲を考えたらこの2曲は曲間が開かない方が良い気がしてきた。
前回聴いた時はギターソロがアレンジ入ってるのかなと思ったけど、この日の演奏を聞いた限りあれはどうやらミスだったみたい。それでもこの日のギターソロは音源通りで文句なしの完璧なプレイだった。ベースラインが特徴的で、すっかり頭に刷り込まれてしまったので運指を目で追いながら聴くのが楽しかった。
- クローバー
このセトリMVPは絶対12-13の並びだと思う。まあこの日に限って言えばen3だったんだけど。(笑)
とにかくすべてが良い。ギターのアルペジオとドラムがフロアタムをふんだんに使って力強く曲を支えているのが多くの人の印象に残ったことだろう。リズム隊もギターもボーカルも美しく力強い。全21曲の中でも最もUNISON SQUARE GARDENに引き込まれる曲だ。曲こそ違うが“咲きほこれ美しい人よ”がステージに体現されていたように思う。
- オーケストラを観にいこう
暗転の状態からサビのメロディをアレンジしたオリジナルのオーケストラサウンドのイントロが流れ曲に入る演出が美しすぎて今回も涙。明転後にステージ後方がオレンジに照らされるのが美しすぎて涙腺に追い打ちをかけに来る。
このイントロのおかげか、確かにUNISON SQUARE GARDENのライブにいるはずなのにどこからともなく“いつもと違う”世界にいるような心地になる。
演奏中の3人の多幸感溢れる表情が忘れられない。曲中一貫して笑顔の3人を見ていると涙が込み上げてくるのはなぜだろうか。文句なしの今ツアーMVP曲。最高。
セッション
ギター→ベース→ギターの順に進行。1回目のギターはディストーション、2回目のギターソロは最初リバーブ系?か何かがかかってて途中でベースの人がエフェクター踏みかえてディストーションサウンドに戻る感じだった気がする。ちなみに今回は1発で踏みかえ成功していた。(笑)
前回のツアーで良かった部分をそのまま残し、目に見えてライブが洗練されていくのが心地よい。しれっとセッションが始まったり、前でギターソロ弾く間にエフェクター踏み変えが行われたりするのはその象徴だろう。ロックバンドの進化は止まない。
- Dizzy Trickster
セッションから繋がる。ライブ終盤に“帰り道”というフレーズが前の曲と重なって聞こえるのが良い。また、“物語は進むのです”と歌っておきながら、大事なところに置く曲でも“みんなが大好きな物語の中じゃ呼吸がしづらいんだね”という歌詞が出てくるのがなんとも彼ららしい。この視点から生まれた幾多の歌詞に愛着があるのはきっと私だけではないだろう。
アウトロは音源のものの最後の部分を微妙にカットして次の曲の歌いだしに入る。これは文字だとどうも表現しきれない。ツアー2回以上行く人はどのタイミングで歌いだし入るかに注目すると面白いと思う。
- 桜のあと(all quartet lead to the?)
ということでカウントなしでスタート。相変わらず曲の繋ぎは緻密な作りになっている。
この日は落ちサビのクラップが凄くてベースの人は思わず首をかしげながら頭を掻きむしってた(笑)。
そんなお馴染み(?)の光景を見ていると、オーケストラとは対照的に今自分がユニゾンのライブ会場にいることを実感できるような気がした。
オンドラムス タカオスズキ
毎度のことながら凄すぎて何が起きているのかよくわからない。謎の打楽器と会場に突き抜けるような雄たけびがひたすら印象的。やはり「オンドラムス!タカオスズキ!」のコールからドラムソロに突入するのが抜群にかっこいい。ここも前回のツアーから進化を感じるポイントだった。
打楽器やオーケストラサウンドなどのおかげか、今回のツアーは“ただ音楽が、ライブが、最高に楽しい”という単純でありながら一番大事なことがこれでもかと伝わってくる。今回のツアーはMCがないことで今まで以上に3人の奏でる音楽に浸れるライブで、その象徴がセトリの流れ(特にオーケストラ以降)に表れているように思う。
歌いだしから大歓声。UNISON SQUARE GARDENギターボーカル斎藤宏介の天才的な実力が惜しげもなく詰め込まれた最高の曲。高音のメロディは勿論、アルペジオ、ラップのような詰め込みとそこからAメロへ戻るところ、最後はボーカルとリードギターの役割の切り替えを一瞬でこなすところ等々めちゃくちゃかっこいい。そしてこのめちゃくちゃかっこいい曲をドラムソロ後の一番かっこいい位置に見事に収める構想が素晴らしい。ありがとうInvisible Sensation。
- 場違いハミングバード
お馴染みの絶叫4カウントと共に会場から大歓声が巻き起こる。やっぱりこの曲はライブ終盤というイメージがある。プロconツアー以降終盤で演奏される機会はほとんどなかったためか、この位置にいるのを見ると不思議と安心感が沸いてくる。そんな魔法があるような気がする大好きな曲。
ベースの人のサビの左足ドンドンが大好きすぎるんだけどこの話はそろそろ飽きられてそうなのでこれ限りでやめておこう。(笑)
- 君の瞳に恋してない
本編ラストは演奏開始と同時にステージ後方に大きな幕が下りるこの曲。初日は何事もなく終えたがこの日はちょっとした事件が発生。なんか全国各地でギターとベースがバチバチやってるみたいだけど、この日の事件の内容は間奏で斎藤さんがマイクスタンドから離れてステージ前方でギターソロをブチかます最中、ベースを弾いてる不審者さん(笑)が斎藤さんのマイク前で謎ジャンプを繰り返す奇行に走るというもの。
ギターソロから戻った斎藤さんの明らかに困惑してる反応がじわじわきたし、大サビの入りに2人して間に合わず「君の瞳に~」のところはタカオさんの声だけが聞こえるシュールなものになって笑った。やっぱりこのバンドバチバチに仲悪いねー(棒)
そんなこんなであっという間に大円団の本編が終了。
Encore
Twitterでも呟いたけどこの日のアンコール前の拍手の一体感が凄かった。単に人が多いからとか音響がいい場所だからとかそういうのは関係なくひたすらたくさんの拍手が聞こえた。この日の拍手はいつも以上に温かく、心地よいものだったように思う。
- 春が来てぼくら
そしてはじまるアンコール1曲目。THEホール映えという感じ。今回のツアーは本当にホールで聴くことができて良かった。もちろんライブハウスでも味わってみたいので追加公演おねがいします(
コーラスの出番が多くライブで聴くのが楽しい曲の一つ。それと「暖かな風が吹く」の力のこもり方がお気に入りポイント。この日も最高だった。
この曲もオーケストラなどと同じように使いどころを選ぶタイプの曲だと思うので今後の使われ方に注目したい。ワンマンならど真ん中が無難だけど敢えて1曲目とかの攻めたところで聴いてみたい気もする。
ここでMC。この日の話はざっくりと
・公園じゃないんだから(ドラムのライザーに座るTBCを見ながら)
市川の時は座ってたけどお客さんの反応が特になくてノータッチだった気がする。今回はお客さんがそれに反応を示したのを見て咄嗟に「公園じゃないんだから」が出てきたのがすごいなっておもった(こなみ)
・ツアー4本目、今日ようやく今回のツアーがどんなものになるか掴めた気がする。でも読めないこともたくさんあって、例えばギターソロから戻ったらメンバーがマイクの前にいて歌えなかったり、(笑)
・昨日はTBCがコンタクトを忘れて直前にスタッフに借りてたんだけど、そのスタッフが終演後「カラコンだったらおもしろかったっスねw」って言ってたらしい。もしかしたら今度TBCの目が青かったり黒目大きかったりするかもね。(笑)
・TBCくんは今日そのスタッフに菓子折りを渡したらしい。こう見えて律義な男、田淵智也です。by斎藤宏介
そんなこんなでMCを締めて残りは2曲。
- 10% roll, 10% romance
安定感並びに破壊力抜群のキラーチューン。春が来てぼくらで揺さぶって10%でいつものユニゾンに戻ってくるアンコールの作りもお見事。
相変わらずラスサビの「僕だけで充分だからさ」の伸びがエグい。この伸びや音の厚みの進化をはやくライブCDに収録してほしい。
完全に余談だがto the CIDER ROADやフルカラー等のカポ曲と繋げてほしい。理想はCIDER10%フルカラーの並び。いつか実現してほしい。
- アイラブニージュー
ラストはCheap…ではなくまさかまさかのアイラブニージュー。「ウソでしょーーー!!!」って叫んじゃった。恥ずかしながら人生初アイラブニージューでございました。
この日までツアーセトリに入れ替え枠はないと思っていたのでビックリ。
2番の「サンキューマイミュージック!」で一旦演奏が止まるサプライズが仕込まれていた。静止するギタボ、下手から上手へトボトボ歩くベース、それを追うピンスポ、キメ顔してると思ったら突然水を飲み始めるドラム。CITSのinstant EGOISTの演出とは違ってここは3人とも自由だった(笑)
ドラムがペットボトルを後方に投げ飛ばすとちょい加速気味で演奏再開。その後の「噂のアイラブニージュー」の掛け合いのところではファンタとコーラやらのくだりを初めて生で聴けた。が、何言ってるかわからなかった。(笑)
ちなみに歌を妨害されたといったMCの直後だったからか、間奏中に斎藤さんのマイクスタンドを中央によせて滅茶苦茶な角度に調整してて爆笑した。ベースの人並みに仰け反って歌うのかと思ったら、ここはさすがのスルースキルで田淵さん用の下手のマイク前を陣取って歌い始めた。上手マイクを動かした犯人は因果応報、イナバウアーに匹敵する角度でコーラス。いや体幹どうなってんだよ…。そのままギターとベースの立ち位置が入れ替わって完走。レアな光景を拝めた。サンキューマイミュージック。
最後の最後でまさかの爆弾を落とされ大興奮のなか、アレンジとマイク騒動で大爆笑。もうMMMツアーに思い残すことは何もないと断言できる最高のロックバンド体験だった。この日のMVPはアイラブニージューでしょう。
洗練されたライブ構成からも、音楽が、ライブが楽しいという原点にして頂点である思いをひしひしと感じる素晴らしいライブだった。彼らにしてみればいつも通り、我々にしてみれば特別で、まあ要するに“今夜のライブも最高ですわ”ってところでしょう。
以上!お読みいただきありがとうございました。MMMツアーの記事はしばらくないですが前回のようにツアーセトリのカラクリを深読みする記事は書きたいなと思っているのでよろしくお願いします。(ついでにツアーセトリの深読みポイントを見つけた方はこっそり教えてほしいです)
セットリスト
- Own Civilization(nano-mile met)
- フルカラープログラム
- シュガーソングとビターステップ
- fake town baby
- mix juiceのいうとおり
- デイライ競争楽団
- フィクションフリーククライシス
- ガリレオのショーケース
- MIDNIGHT JUNGLE
- サンタクロースは渋滞中
- 静謐甘美秋暮抒情
- クローバー
- オーケストラを観にいこう
- Dizzy Trickster
- 桜のあと(all quartet lead to the?)
~~~~ドラムソロ~~~~
- Invisible Sensation
- 場違いハミングバード
- 君の瞳に恋してない
Encore
- 春が来てぼくら
- 10% roll, 10% romance
- アイラブニージュー
おまけの画像〜お花〜