2019年7月27日、所は大阪、舞洲スポーツアイランド太陽の広場。
UNISON SQUARE GARDENの15周年記念ライブ、プログラム15thに行ってきました。
装飾が色々凄かった。
2万4千人というバンド史上最大規模の野外ワンマンライブ。最高のライブを届けてもらいました。
野外開催ということで当然天気というリスクを伴う企画で、実際この日も台風6号の発生によって昼頃まではかなりの悪天候。しかし交通機関にも大きな影響はなく、最終的に無事に開催されたのは本当に良かった。(足場が悪く、いわゆる田植えフェス状態だったのはご愛敬)。
メンバーは勿論、なにより大阪での開催を望んでいたイベンターの方やユニゾンチーム、スタッフ、その他多くの関係者の方々の取り組みが水泡に帰すことなく最高のライブを持って結ばれたことが本当に嬉しい。メンバー、スタッフ、関係者等々もひっくるめて、リスナーに愛されている何よりの証拠だろう。そんな多数のリスナーの一員として、自分がこのロックバンドを好きでいることが本当に誇らしく思える、そんな一日だった。
毎度の通り、セトリ予想をしてライブ直前までを精一杯楽しみ、ライブに行って当たったとか外れたとかどうでもよくなるくらい圧倒されるという流れなんですが、今回はそれが普段の比ではないレベルでしたね。色々な意味で本当に記念日だった。
所々圧倒されすぎて、楽しみすぎて記憶がなくなっていて薄っぺらい感想になっているところはご容赦を・・・。
さて、前語りはこの辺で切り上げて本編の感想行きましょうか!
17時25分ごろ、絵の具が流れる前にFM802の方々や心斎橋JANUSの店長さんからユニゾンへの愛の溢れるコメントVTRが流れた。
各々の推し曲はみんなバラバラだし、「目が二つじゃ足りない」「畳みかけに期待」等々のコメントから、みんな思うことは同じなんだなと勝手に嬉しくなっていた。〆のコメントはオチケンさんが担当。ごめんなさい何言ってたか覚えてないけど「それでは、もう間もなく始まります!」でVTRを締めて、さほど間を空けずに絵の具が流れた。
SE.絵の具/イズミカワソラ
再録バージョンを初めて聴いた。確かに声やピアノが少し変わったような感じだった。この辺はCDを買ってきちんと確かめようと思う。
普段通りの青い照明。普段通りのタイミングでタカオさん、田淵さん、斎藤さんの順で入場。
ここからは記念日演出で、fun time 724の時と同じくフルコーラスで絵の具が流れる。
途中、ステージ両サイドにメンバーの顔が映し出され、それぞれのこの日この瞬間にかける真剣な眼差しを写してくれたのが良かった。本当に良い表情をしていた。
絵の具が終わったところで斎藤さんが右手でマイクを握りしめ、いよいよ記念日ライブが始まった。
1.お人好しカメレオン
「あぁ だから今その声を捨てないで 喧噪の街、君を見つけた
お人好しカメレオンじゃないだろう 君だけのために」
ボーカルオンリーで始まったこの曲。ここを聴いただけでは正直何が起こっているのかわからなかった。1サビあたりで我に返ったが、同時に「とんでもないライブに来てしまったな」以外の感情がなくなった。
というのもこの曲は2013年にリリースされたCIDER ROADに収録されているがこれまで1度もライブでは披露されてこなかったナンバーである。リリース当時、身を削って書いた曲だと話されているように、この曲は“君だけのために”歌われている。
初披露だからこそ、記念日ライブの1曲目だからこそ、普段以上に引き締まった顔で演奏していたように思う。
冷静に考えるとこれはかなりの博打で、恐らくこの時あの会場は、この曲のバックグラウンドを知っている層とそうでない層で二分されていたと思う。一度も演奏してこなかった曲ではあるが、そのカードをここで切れるのは自分たちの音楽に自信があることのなによりの証拠だと思う。最高だね、ロックバンド。
個人的なこの曲への思い入れを話すとすれば、去年MODE MOOD MODEと春が来てぼくらを聴いた時に「そろそろお人好しカメレオンを演奏する頃合いになったんじゃないか」と感じたこと。結局ツアーでは演奏しなかったが、あの時感じたことは間違ってなかったんだと思った。
これがきっかけで、最終的に↓これになる
「名前なんか ないよなんにも だから君が今つけたらいいんだよ」そう歌い終え、演奏が終わると斎藤さんがお決まりの一言。
2.シャンデリア・ワルツ
「ようこそ!」と魔法をかけられた2万4千人の聴衆はこの曲のイントロと共にようやく、UNISON SQUARE GARDENのライブに来たころを実感したことだろう。
1曲目で揺さぶって2曲目で一気に流れを引き戻す。セトリおじさんの得意技である。
それにしてもシャンデリア・ワルツ、どんなライブのどんなタイミングで聴いてもちゃんと幸せになれるの本当にすごい。大好き。
「ちゃんと名前もある 譲れないものもある」とこの曲でも「名前」という歌詞が登場する。CIDER ROAD期の曲にかなりの頻度で登場するこのフレーズ、この日も終盤のあの曲で回収されたのが良かった。この話はその曲の項目で。
この日は2サビ「わからず屋には見えない魔法をかけたよ」ポーズしてなかったよね、たしか。僕は一人でやってたけど。
CIDER ROAD人間の僕はもうこの時点でめちゃくちゃ泣いてた。
アウトロでスタッフがヘッドフォン装着のために登場。スムーズに装着が終わるとドラムから曲が始まった。
3.君の瞳に恋してない
これまたイントロ大歓声。「わからず屋には見えない魔法をもう一度」と言わんばかりの幸せすぎる並びだった。
カラフルな照明に照らされながら「虹色に光る幸せ そんなものがなくても」と歌いあげる姿は美しかった。もしかするとこの日のフルカラープログラムやらない宣言をこの曲で示していたのかもしてない。武道館の時2曲目リニアブルーでオリオン切ったのと同じ感じがする。答えを覗きたくなるね。
間奏は絡みなしなのが「わかってるなぁ」って感じ。でもまさか冒頭3曲シングル0だとは思わなかった。
この辺から音量が上がってきたので耳栓付けた。要らないと思ってたけど持ってきてよかった。
演奏が終わり「UNISON SQUARE GARDENです!」と一言。
給水挟んで斎藤さんがマイク前に戻ると4年前の武道館ライブを想起させる台詞からライブ再開。
「今日は、長いよ~~!自由に楽しんでいってください!よろしく!」
(4年ぶり2度目の「今日は長いよ」に興奮して自由に~以降聞き取れませんでした、情報提供してくれたフォロワーのみなさまありがとうございました。)
4.流星のスコール
スティック4カウントからスタート。明るいうちにやると思ってなかったので意表をつかれた。ライブでは初めて聴いたけど本当に綺麗な曲だった。
「1回だけしかないなら1回だけで十分だ1個答えを手に掴んだなら道を逸れることはないよ」がこれほどまで突き刺さるライブはもうないんじゃないかと思うくらいマッチしていた。
5.instant EGOIST
流れるようなドラムからスタート。前回の記事で話したようにめちゃくちゃ聴きたかった曲が来て嬉しかった。ここは予想的中と言ってもいいよね?
23:25リフ手前、指で「2→3→2→5」やって一人で盛り上がってた。流れるような「We are kidding!」からの謎ダンスでめっちゃ歓声上がってたのもよかった。記憶が曖昧なので終わり方ftH6仕様だったか忘れました。
ドラムのフィルインがかっこよすぎる。この位置OrOrツアーと同じなので幕張を思い出した。この日もベースの人がいつもやってる2番サビ手前のブレイクで空を切る左手が良かった。
なんとここまで半分がCIDER ROAD曲で、ひたすら「ハリネズミが、ハリネズミが報われた、、、」と感動していた。
アウトロあまり伸ばさず即歌入り。わかりやすい王道シングル連発爽やか繋ぎだった。この2曲は夏の野外、陽が出ている時間帯との相性抜群で素晴らしい風景だった。
比較的新しい曲だが、リニアブルーに負けない大歓声が沸き起こっていた。やはりあのシングル4連発とMMMがユニゾンを押し上げた一因なんだなと再確認した。手札が分厚くなったよね。
しかしまあこのライブで「だけどいつか誇れるくらいには人生はよくできている だから生きてほしい」なんて言われたら泣きますよ。それと「警鐘が鳴りやまない」がリリースから1年半ちょっと経ってようやく回収されることになったのが良かった。
あと定期的に言ってるけど、この曲のタイアップ先である「ボールルームへようこそ」はめちゃくちゃ面白い作品なのでぜひ見てほしい。「美しい人」というフレーズの元ネタであろう場面は本当に感動するし、誠心粛々誠意、喧々粛々諤々とかの一見わけわからん歌詞の意味もわかるようになると思うので。こんな宣伝挟んでおきながら三月のライオンと風が強く風吹いているのアニメ見てないの申し訳ないのでこの夏のうちに見ます。
アウトロバッチリ決めて暗転。
8.8月、昼中の流れ星と飛行機雲
チューニングを終え、始まったのはこの曲。“8”曲目に意図を感じてしまうね。
この曲始まる前あたりから太陽が雲間から顔を出したのが本当に良い演出になってた。晴れバンド流石すぎる。
“君”の目の前まで来て、その距離がゼロになったこの日。わがままなロックバンドは「大事な言葉も今 夏のせいになんかしないで 口に出すから聞いてよ」と歌った。この歌詞に全てが集約されているように思う。
斎藤さんこの日の歌声絶好調超って感じだった。甘いハイトーンボイスが煌びやかに舞洲の空に吸い込まれていくようで、ひたすら惹きこまれた。
少し間を空けてからドラム→ベース→ギターと乗っかっていくタイプのセッション開始。ドラムは割と基礎的なフレーズだったのが印象的、だからこそそこに上乗せされるスラップが最高にクールだった。スラップ、ここ4年くらいでやる機会がドンドン増えてるの本当に良い。それだけ自信がついてきたってことなんだろうか。最後はギターが飛び乗って演奏。オトノバイントロのベースラインをアレンジしてスラップにしてた感じだった。
9.オトノバ中間試験
セッションがやんでギターからスタート。OrOrツアーで聴けなかったので3年ぶりの再会。
改めてメロディラインと歌詞が秀逸だと思った。前の曲で答えを空に預けて、ここで答え合わせという流れだったり、大観衆を目の前にした「いくらなんでも都合よすぎるからアンタなんかと踊れない」だったり。
でも一番良かったのは「息継ぎがてんでないじゃんか!」をこの上なく楽しそうに歌う斎藤宏介さんと「あきれるまで斎藤に任せといて」で背後から斎藤さんを指指す田淵智也さんのシーン。
あと「制限タイムはあと少し」の謎ポーズも少しだけ見ることができて良かった。あとこの日この場所における“制限タイム”は「太陽が出ている時間」って解釈するの素敵じゃないですか?
10.カウンターアイデンティティ
4カウントから始まったのは4年2か月振りに封印を解かれたもう一つの4thシングル、カウンターアイデンティティ。正直全くやると思ってなかったのでびっくりした。本当にとんでもないライブに来てしまったなという感情になった(二度目)
「太陽に背を向けながら」と歌いながらも太陽はステージを照らしており、むしろ客席の我々が太陽に背を向けるという構図だった。
2Bのドラムが良いアレンジだった。そしてギターソロはハチャメチャかっこよかった。久々披露の余韻に浸るすきもなく4カウントで次の曲へ。神様繋ぎでfakeかなと思ったら違った()
11.Catch up, latency
繋がれたのは“太陽よ僕たちを導き出せ”と歌いあげるこの曲。ギターがイントロでオクターブ奏法使う曲は必然的にキラキラ感あふれる無敵のかっこよさがあるね。
もっと後半かなと思っていたけど、ここでも十分美味しすぎる役割を担っていた。
というのも、前々回でブログタイトルに持ってきたフレーズ「だから記念日と称してしまえ」が最高に輝いていたからだ。もちろん次の曲との相乗効果もあるけど。
あと個人的には「自爆しそうだよな」の歌い方、力の入れ方が好き。今後ももっとライブで聴きたい曲。なんなら5年後はシャンデリア、桜のあとクラスまで登りつめていてほしいし、8枚目のアルバムツアーが今から楽しみ。
そして事件は起きた。曲が終わると見せかけて再びオクターブのリフ。なんだこの曲は!?と思ったらこの曲だった。
12.プログラムcontinued(15th style)
はい、ずるい~~~~~~。
モニターに抜かれたセトリおじさんが今世紀最高クラスのいい顔していた。「どうだ!この繋ぎは読めないだろ!びっくりしただろ(ドヤ)」って感じ。タカオさんも同じようにめちゃくちゃいい顔してた。
普段セトリ予想するときイントロの雰囲気が似ている曲、特にオクターブのリフ系の曲(フルカラー、センチ、23:25、リニア、シャンデリアetc.)は極力続かないようにしているので完全に虚を突かれた采配だった。プロconはフルカラーと繋ぐと思ってたし…。お見事です。誰が読めるか!
前の曲を受けて聴く「優しくなくても正しくなくても」は重みが違った気がする。でもやっぱり「一瞬も飽きちゃいないからさ」で泣いた。いい歌詞だ。
歌詞についてはこちらの記事でしゃべり倒しているので、暇なとき読んでください。
13.黄昏インザスパイ
間を空けてタカオさんヘッドフォン装着。同期曲でこの空気でやるなら君はともだちかなと思ってたらこの曲だった。セトリ予想で話した通り、黄昏時の演奏だった。
1番がほぼボーカルだけで仕事がないリズム隊がひたすら感傷に浸ってるのが良かった。
最後「揺るがない目を知ってる」が2回出てきて息をするの忘れてた(歌詞的な意味で)気がする。そのあとの斎藤さんちょっと悔しそうな顔しているように見えてレアだった。
ここの曲間、2万4千人が3人を見守って静寂の間ができていたの本当に良かったね。
14.春が来てぼくら
黄昏時に黄昏インザスパイが響き渡った余韻をそのままに今度はストリングスの鮮やかな音色が舞洲の地に響き渡った。
この曲で一番良かったのは「きっと暖かな風が吹く」の歌い方。個人的にこの曲でメロディラインもフレーズも一番好きなところなので、この日の歌い方は本当に印象的だった。暑さも落ち着いてきた頃で気持ちよく聴ける条件が整っていたのも良かった。
前回話していたいつかの少年とのコンビネーションではなかったのが少し残念だったが、まだ今度にチャンスが残ったと切り替えておくことにする。
この曲終わったあとも静寂が続いていたのが良かった。あの緊張感ある空気は良いライブを構築する大きな要因の一つだと思う。
そしてここでMC。詳しくは各自調べるか映像を待とう!。
「いやぁ降ったね、そして止んだね。」と切り出し。「ここでようやく折り返し地点です。長いので各自体調に気を付けて、トイレとか行っていいからね、まったく気を使っていただかなくてよいので。トイレから2万4千とユニゾン見れるの凄くない?俺もできればあのトイレから見たいわ(笑)」
そして話はなぜか黒歴史の掘り起こしに。
「UNISON SQUARE GARDENは今年で15周年です。今でこそ、煽るのはダサいって言ってるしそういうスタイルでやってるけど、昔はお客さん煽ったりしてて。『いくぞ代官山!』ていってギター鳴らそうとしたら弦が切れて俺が一番行けてなかったり、田淵が『かかってこいよバカ野郎』って言ったりしてまして。北野さんの物まねかと思ったよね(ここで田淵大爆笑)」
「あと大阪のミナミホイールってところでライブをやった時、田淵がホイールに掛けたのか『お前のホイールを回せー!』ってなぞの煽りを入れたり(笑)」
「タカオはタカオでドラムセットに飛び込んで血まみれになってたり。一回それでライブハウスの借り物の足が取れてしまって、でも店長さんに『あんなので壊れるドラムってどうかと思いますけどね』とか反抗してて。出るとこ全然間違ってるからね(笑)
その時のお金はまだ払ってないので今度払いに行こうと思います。」
と過去を振り返り笑いを取った。ネタが面白いのは勿論、斎藤さんのトークスキルもさすがですね。そして
「次はそんなインディーズの頃にやっていた曲をやります。」
15.水と雨について
衝撃すぎたし各地から悲鳴が聞こえてきた気がする。まさかこの曲を演奏する瞬間に立ち会えてしまうとは。お人好しカメレオンに匹敵する衝撃だった。
海岸沿いに大雨が降ったこの日にこの曲を演奏できるの、「持ってる」としか言いようがない。しかも黄昏時の黄昏インザスパイをバッチリ決めたのも同じライブというのはもやはフィクションなのでは?
BSSSもそうだけど、今のユニゾンの演奏で過去曲聴けるのは幸せすぎて言葉にできないものがある。途中のベースソロは食い入るように見入ってしまった。曲中でファズ踏むのも今じゃレアすぎるよね。
続いて演奏されたのはこの曲。曲調的に春が来てぼくらに押しだされる形でスタメン落ちかなあと思っていたが共存させてきた。水と雨についてを挟んだからこそ「ここからまた始まっていく」が胸に突き刺さった。セットリストの妙だ。
そして「大切な言葉をさ ヘタクソでも言わなくちゃ」を大舞台に持ってこられるのは本当にズルい。折り返し地点を通過して終わりが近づこうとしていることを示唆するタイミングでの投入は完璧だった。
演奏終了後、静寂の中でギターの弦をスライドさせる「キュイン」って音を聴くのを楽しみにしていたら、シンバルが鳴りやまず次の曲へ突入。そこが聴きたかったのに~~と思う反面、拍手にかき消されちゃってただろうからこのやり方がベターな気がする
17.cody beats
おかえりcody beats!!!!!!いい繋ぎだったねここ。悲鳴ともとれる歓声が上がっていたのがやはり良かった。そして濃いめのピンク×青の照明が激しめで時にスウィート時にラウドって感じでよかった。久々感もありつつ久々にやったとは思えない空気感も感じつつなんだか不思議な経験をした気がする。良い演奏だった。
2Bメロのギターの「ポーン」って音が好き。きっちり決まっていて良かった。ここで封印を解いたんだから来年あたりツアーでもやろうね。ね?
バラードゾーンを抜け、フロアが温まってきたところで2カウント。
照明が本当に好き。サーチライトみたいなのがグルグルするやつ。とてつもない華やかさだった。
サビのキラキラ感と疾走感が素晴らしい。イントロの歓声が凄くよかった。もうしっかり主力曲に育った感があった。1Aから上手サイドに踊り出すベースおじさん、楽しそうだった。僥倖僥倖。
だってこんな君を(足ドンドン)近くで見れるのは(首ブンブン)の謎振り付けもすき。
カポ1シングル3連発を終え、高速BPMに会場のボルテージもMAXになったところで
「オンドラムス タカオスズキ!」のコールが響いた。
(速い曲やってぶち上げてドラムソロって構想は一緒だったね。)
ドラムソロ~セッション~
すごかった。ひたすらすごかった。序盤はギターとベースの演出に支えながらのソロ。この時点で何か映画を見ているような雄大なスケールと繊細なのに力強い音が響いていて最強の空間だった。
ビジョンには月が現れ、それがドラムソロの進行と共に徐々に満ちていくという演出。
途中から同期音源を交えたドラムソロとなったのだが、これが本当に凄かった。鈴木貴雄は天才。まじ化け物。フルカラーやシュガーソングのフレーズをフェイクとして挟んだりする遊びもあり詰め込みまくりの最強ドラムソロだった。一日でもはやく映像化されてほしい。
シュガーのフレーズ出てきて右手を挙げた民は正直に名乗り出ましょう。まあ僕のことなんですが。
終盤はギターのお出まし。どことなく聞き覚えのあるリフのフレーズだったので次の曲を確信した。
19.天国と地獄
イントロセッションは確か2回繰り返し。曲名コールが「てぇ↑んごくとじごくぅ!!!」っていう過去一気合入った呼び方で爆上がりした。
そしてここから4曲、僕のいたG1ブロックのSブロック寄りの柵周辺がスーパーマサイ族タイムになったのでほぼステージ見られませんでした()
従って感想も薄っぺらくなっていきますがお許しを。
この曲は日ごろから連発しているから逆にやらないと思っていたが、予想は見事に外れた。日ごろから連発しているからこそ、ここ一番で最高の位置に置かれる、ある種ご褒美的な登場の仕方だったと思う。この日のかっこよさは無敵モードのそれだった。
OK, people one more time?がベタベタにかっこよかった。この時の僕は完全に斎ギャだった。
続いてハット4カウントから。マイナーキーのロック曲で夜を行く攻め方、好き。
正直、サビの「fake town baby」のコーラスを歌う人があんなにいるとは思わなかった。びっくりしたね。あれはリズム隊が演奏しながら歌うのがかっこいいし、それを聴きたいのであってフロアの君たちが叫んでる声は別に聴きたくないんだよ云々…(この辺の愚痴は本当に止まらないのでここで自重)
曲としては本当にかっこいいし何よりめちゃくちゃ厚遇されている感がある。Invisible Sensationの項でも触れたが、MMMとその収録シングルの吹かせた追い風はとんでもないものだったんだなと改めて感じた。相変わらず間奏のギターが大好き。
MMMEのセッションが聴きたかったが、それはまた今後。
21.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
お決まりのカウントから舞洲の夜空に繰り出されたのがこの曲。僕の周りは完全にダンスフロアと化していて身を守るのに必死だった()
こちらもMMME、ftH7のセトリ入りから舞洲では演奏されないと踏んでいたが大外れ。セッション後の並び予想、凄惨凄惨な負けっぷりで逆に清々しいですね、、。
それとギターソロ後のコーラスが田淵さん一人になってドラムの手数が爆マシになるアレンジ最高だね。トリビュートアルバムにもこのスタイルで収録されているのがグッド。
今度こそ本当にシュガーソング。夜な夜なの時点でなんとなく想像はついてたけどね。でも夜な夜なから繋ぐならプロconツアーのセッションもやってほしかった感はある。
幕張の時も思ったが大箱で、いや、いつもより広い“箱庭で”演奏するシュガーソングは強すぎる。会場全域に対して主導権を握っているような絶対的で圧倒的なパワーを感じた。
ここ4曲映像的な記憶が本当に少ないのが悔しすぎる。早く円盤で見たい、、、トイズさん何卒よろしくお願いします。(幸せってビターステップってこういうことですか)
ここまでの流れを完璧にこなし、ここで再びMC。ざっくり。
斎藤「ようやく、ようやくって言ったらアレか。やっと?終盤です。最初から夜からやりたかったね、涼しいし(笑)」
「MCも最後なのでちょっとしゃべらせてください。今日はアンコールもありません
<客:ええ~!?>
まだ歌わす?(笑) けっこうきついよ~これ、もう22曲もやってるからね (笑)」
「UNISON SQUARE GARDENは最初、3人が楽しいってところから始まりました。その中でありがたいことにお客さんが少しづつ増えていって、スタッフも増えていって、一人ずつ名前を挙げたらキリがないので言わないけどほんとに多くのスタッフが今日のために努力してくれていました。今日のライブについても1年前から決まっていて、中止だったりのリスクがありながらも僕たちのために努力してくれていました。」
「これって当たり前のことではなくて、当たり前じゃないからこそ、UNISON SQUARE GARDENを好きな皆さん、スタッフを大切にしたいと思っています。で、それをするためにどうしたらいいか、一つだけ僕は答えを知っています。
それは『自分たちのために音楽をやること』です。そうすれば、今日までUNISON SQUARE GARDENを好きだった皆さんが、これからもUNISON SQUARE GARDENを好きでいてくれると信じています。二人もなんか喋る?」やや目が潤んでいるようにも見えた。
鈴木「どうも、Twitterがバズった人です。(どや)」
「2万いいねとか、普通に生きてたら経験できないでしょ。あんな人の真似のツイートでね。通知が止まらなかった。」
斎藤「味を占めるのやめてもらえる?」
鈴木「たまには顔を出してみるもんですね。」
「UNISON SQUARE GARDENは最初周りの上手い人と何となく組んだバンドで、当時の俺は人間的にいろいろ欠けてて、まあ今でも欠けてるんだけど。マネージャーのメールの返信遅いし、電話来てもちょっとめんどくさかったら出ないし。でもそんな俺を見捨てないでくれた。斎藤も言ってたけどスタッフみんな真面目よ。」
「で、二人の天才に挟まれてやってこれて、見捨てないでくれてありがとうって思ってます。
ドラムって料理で言う器やライブでいうスピーカーであって、良いものを増幅させることはできるけどそれ単体ではどうにもならないもので。
でも今日のライブ、めっちゃかっこいいよね?ドラムソロ化け物でしょ??(笑)
真面目で、才能ある人達が正しい方に努力したらもう無敵なんだなって。」
「普段はしょうもないラジオやったりしてますけど、これからも見てくれるお客さんに火を点けられるように自分の楽しい方、好きな方にドラムを続けていきたいと思います。ありがとね。」
ここでスクリーンが田淵さんへ→鳴りやまない歓声、目を潤ませる田淵、歓声が収まるのを待つ→目が潤んでいるので余計に歓声が沸く。→タカオスズキが会場を静止
この流れ。よくできたバンドですね。
溜めに溜め、放たれた言葉は
田淵「UNISON SQUARE GARDENっちゅうのは、すげぇバンドだなぁ。今日はよく来た。またやるぞー!」
短い言葉だけど、この日の、この日までの全てが集約された言葉だと思う。それだけで十分です。
三者三様のMCで、言葉こそ違えど伝えたいことは同じものだったように思う。良いMCだった。
斎藤さんが「そろそろやりますか」とサラッとまとめ、ライブはいよいよ最終版へ。
(ちなみに残りの手札的に次はmix juiceか桜のあとかなと思ってたら、もっとやばいのがきた。)
23.さわれない歌
この流れでさわれない歌やるの、抗えません。天才。「僕が今日も旅に出る理由は」の歌いだしでもうダメだった。涙が止まらなかった。
同期で入ってくるストリングスがめちゃくちゃ良い仕事しているなという印象。この曲のポテンシャルの最大値を引き出す使い方だと思う。もっと言えばBSSSでの披露がどうなっちゃうのか不安になるくらい、凄まじい雰囲気のある演奏だった。
この日一番グッと来たのは「人が名前持つ本当の意味だ」っていう歌詞。
1曲目お人好しカメレオンの「名前なんかないよなんにも だから君が今つけたらいいんだよ」と
2曲目シャンデリア・ワルツ「ちゃんと名前もある」と呼応してる感じがしてアツがアツかった。“名前”について上手くまとめる考察にまでは至っていないのが悔しいので、いつか考えてみたい。
兎にも角にもこの曲を選び、この位置に置いたセトリおじさんの采配と、それに応えるUNISON SQUARE GARDENというロックバンドのポテンシャルが最高すぎた。
ちなみに僕はB面の曲はセトリ入らないと思ってたので、完全に負け。
永劫他人だし差し出された手は掴まないし、手を差し出したりもしない。一見優しくないようだけど、僕のような沼の中から彼らを見ている人にとっては、それこそが優しさだと感じるし、“ちょうどいい温度感”に十分すぎる温かさ感じる。これからも誰にもさわれない存在でいてほしい。
24.桜のあと(all quartets lead to the?)
ハイハット4カウントからスタート。誰にもさわれない存在の3ピースロックバンド。この流れで「おまけに僕が歌えば四重奏」なんてオシャレが過ぎる。
過去一UNISON SQUARE GARDENが愛おしくなる桜のあとだった。愛おしいし何故か見ているこっちが誇らしくなるような演奏だった。誇らしさのあまり、クラップだの合唱だのは寛大な精神を持って許せるようになっていた。ただしサビ直前のボーカルの魅せ場を歌うのだけは勘弁してくれ。ここは君だけのカラオケ部屋ではないぞ。
ここまで来ると残りの曲も大方予想がつくようになる。最後はもうわかっていてもやられてしまう無敵モードのそれだった。
25.オリオンをなぞる
タカオの「ラスト!」という雄たけびからいつも通りスタート。圧倒的だった。
最もぶちあがったのは2番Aメロのドラムアレンジ。最終盤に相応しい華やかてんこ盛りドラムだった。完全に火をつけられました、こんな深い夜に。
軽くスーパースターだしperfectly euphoriaを体現した空間だった。
そして音を残しながら4フレットにカポ装着。
最後は斎藤さんの「15周年、お疲れさまでした。ラスト!」で〆へ。
この“お疲れ様でした”すごく特別な言葉だと思う。このタイミングで「お疲れ様」が飛び出すことなんて滅多にないことだと思う。
ここから先は僕の感覚だけど、例えば「ありがとう」だと客宛てへのニュアンスが強まる気がする。(お前偉そうな客だなぁとかの罵詈雑言は幾らでも受け付けます、あと別にdisではないです。ありがとうを使うのも素晴らしいやり方の一つ。)
しかしそれが「お疲れ様でした」に変わるとどうだろうか。僕にはスタッフ、関係者その他多くのこの日のライブに関わった人、もちろんメンバーを含めてすべての人に平等に言葉が届くような気がする。それぞれがそれぞれのやるべきことをやってこの日に臨んでいたことを思えば、この言葉が登場するのも自然だし、この日のこのタイミングにベストなチョイスだったと思う。
どういう流れでこの言葉をチョイスしたのかわからないけど、すごく素敵な言葉選びだった。そして、改めてこんなに素晴らしいフロントマンがいることを誇らしく思う。
26.センチメンタルピリオド
例の確定演出イントロアレンジのセッションから繰り出された1st.シングル。4年前の武道館振りに聴いたけど、イントロアレンジはやはり感動するし演奏は格段にパワーアップしているし、26曲目なのに斎藤さんのヴォーカルクオリティは全く落ちていないし、すべてが凄かった。
「この手は離さないでいよう」は、このセトリで聴くとお人好しカメレオン「ならば今その手を離さないで」、君の瞳に恋してない「僕の手握っていいから」といった序盤の曲と繋がっているように聞こえる。こうして点と点が繋がっていくような、セットリストすべてが続いていくように見えるのが、セトリおじさんのかける見えない魔法の神髄。その手はもしかしたらオリオンで伸ばした右手のことかもしれない。最高ロマンだね。
念願かなってのセンチメンタルピリオドだったので無我夢中で音を浴びた。本当に素晴らしいセンチメンタルピリオドだった。
アウトロでは3人と2万4千人がこの日のライブを噛みしめ、終わりを惜しむ幸せ以外の何物でもない時間が続き、フィニッシュを迎えた。
メンバー退場後、スクリーンにシングルリリース日を写し、その更新と共に15発の花火が打ちあがるという粋な演出。最後は盛大な花火と共に15thをお祝いすることができた。
全てにおいて特別だったライブも終わり。スクリーンには
「Thank you 15th anniversary! See You Next Live!」の文字が映し出された。
このバンドの象徴とも取れるSee You Next Liveというフレーズ、いいよね。
最高のライブを届けてくれてありがとうUNISON SQUARE GARDEN。またライブで会える日が楽しみだ。
そして、シャトルバスはじめとした運送会社の方々、設営や誘導をしてくれたイベントスタッフなど挙げればきりがありませんがこのイベントに関わってくれた全ての方にお礼申し上げます。
こういう感謝はもっと日ごろから持たないといけないなとちょっと反省。ありがたいことに多くの人が力を尽くしてくれるのは普段のライブも同じこと。それがこうして続いていくのは本当に凄いことなんだなと再確認した。
最後にもう一度。
UNISON SQUARE GARDEN結成15周年おめでとうございます。
2019年7月27日@舞洲スポーツアイランド太陽の広場
セットリスト
SE.絵の具/イズミカワソラ
1.お人好しカメレオン
2.シャンデリア・ワルツ
3.君の瞳に恋してない
4.流星のスコール
5.instant EGOIST
8.8月、昼中の流れ星と飛行機雲
9.オトノバ中間試験
10.カウンターアイデンティティ
11.Catch up, latency
12.プログラムcontinued(15th style)
13.黄昏インザスパイ
14.春が来てぼくら
15.水と雨について
17.cody beats
ドラムソロ~セッション~
19.天国と地獄
21.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
23.さわれない歌
24.桜のあと(all quartets lead to the?)
25.オリオンをなぞる
26.センチメンタルピリオド
オマケ ~セトリ予想を答え合わせ~
セトリ予想はこんな感じの結果でした。的中曲に黄色線。
18/26が的中で、率にすると69%、けっこう良い数字?
26曲構成は当たっていたが、アンコールなしは予想外だった。アンコールありきの構成にしないという決断が凄いと思うし、本編で完結するスッキリ感も良かった。
・お人好しカメレオン
・8月、昼中の流れ星と飛行機雲
・カウンターアイデンティティ
・水と雨について
・さわれない歌
以上5曲、1度も考慮に入れませんでした。こんなんじゃ僕もまだまだぁ~(水と雨について風)。
・天国と地獄
・徹頭徹尾夜な夜なドライブ
この3曲は何度かセトリ入れて考えたけど、その末に外したのでまあ惜しかった。ただ畳みかけゾーン2曲をこの外し方したのはけっこう悔しい(笑)
あと使い方としてはプログラムcontinuedはもう完全に参りましたの白旗。シャンデリア・ワルツや君の瞳に恋してないで頭固めたのも読めなかったね~。
読み通りの使い方だったのはinstant EGOIST、黄昏インザスパイ、春が来てぼくら、シュガーソングとビターステップ、オリオンをなぞる、センチメンタルピリオドあたりかな。
中でもエゴと黄昏は嬉しかったな~、CIDER ROAD人間だけどこればかりは浮気させて(
あと意気揚々と語ったto the CIDER ROAD→10% roll, 10% romance、いつかの少年→春が来てぼくらは聴けなかったけど、今後にチャンスが残されたと前向きに捉えていきます。頼むから僕の行かないライブではやらないでね()
とまあこんなところです。69%とは言ったけど外し方とか当て方とか諸々ひっくるめるた体感正答率(?)は45%って感じ(笑)
かなり長くなったけどここまで読んでくれた方、本当にありがとうございました。お時間割いてくれて嬉しいです。多分当ブログ史上最大のボリュームです。文章だけで1万字は超えてます。
今後もセトリ予想とライブレポート中心に更新していくので、是非よろしくお願いします。
あとTwitterのフォローもお待ちしてます。それでは!